一般社団法人の名称を決めるときに考えたい事
多くの方にとって、一般社団法人設立は一生に一度の経験です。思いの詰まった法人設立で悩むのが、その名称(=名前)をどうするかです。
この名称しだいで法人のイージが決まったり、ときには売上を左右したりするので、とても重要な要素と言えます。
このページでは、法人の名称を決めるときの4つのコツと、3つの法律上のルールについてご説明します。
名称を決めるときのコツはこれだ!
①濁点を入れるとインパクト大
音が人に与える印象というものがあります。破裂音、例えば「ガギグゲゴ」などの「ガ行」は、人、特に男性を興奮させる効果があると言われています。
コジラ、ガンダムなどは男性に人気がありますね。食品で言えばガリガリ君もガ行からはじまるネーミングです。「バ行」のバットマン、「ダ行」のドラゴンクエストも同様です。
②「あ」から始まると特することがある?
皆さんの周りを見渡すと、「ア」や「A」から始まる会社が多いのではないでしょうか?
有名なところで言えば「Amazon」「アスクル」などがありますね。
これは、単純に電話帳や名簿などで一番最初のページに載りやすいという理由もあります。加えて、音が人に与える印象で言えば、「ア行」は最も発音しやすく自然界に含まれる音に近いため、優しい印象を与えやすいという理由もあります。
③商品や会社名をイメージしやすいネーミング
あなたの会社の経営理念や目的を現す言葉を元に名称を決めると、相手に何をする会社か伝わりやすいですね。
銀座まるかんのダイエット食品「スリムドカン」は大ヒット商品です。名前を聞いただけで痩せそうなイメージを持つことができます。スポーツメーカーのナイキは勝利の女神であるニケを英語読みさせた名称です。
④その他
このほか、2つ以上の単語を組み合わせたり、頭文字をつなぎ合わせるなどの方法もあります。
「ゴジラ」はゴリラとクジラを合体させたもの。「ACICS」はAnima Sana In Corpore Sano(ラテン語で「健全な精神は健全な肉体に宿れし」)などが有名です。
一般社団法人の名称にはこんなルールがある
名称の付け方には、一定の法則があることはお伝えしました。しかし、どんな名称でも良いというわけにはいかず、法律で定められた一定のルールが存在します。
では、そのルールとはいったい何でしょう。
①必ず一般社団法人の文字が入ること
一般社団法人の名称には、法人名の、前か後に必ず「一般社団法人」の文字が入らないといけません。
一般社団法人なのに、株式会社●●と名乗って、どの種類の法人なのかを他人に分からせるようにする必要があるためです。これを法律的には、「法律文字の使用義務」と言います。
②同じ名前の使用には制限がある
一般社団法人は、同じ名称の法人が同じ住所に存在することがあってはいけません。これは、紛らわしさを解消するためのルールです。法律的には「同一名称の使用制限」と言います。
特にオフィスビルなどの住所を、法人の住所地とする場合は注意が必要です。法人設立をする前に、必ず「商号調査」をしておきましょう。商号調査は法務局で行うことができます。
③使用する文字などには制限がある
一般社団法人の名称に使用することができる文字は以下のようになっております。
数字(1、2、3などのアラビヤ数字)
アルファベット(ABCなどの大文字。abcなどの小文字)
&(アンパアサンド)
‘(アポストロフィ)
,(コンマ)
-(ハイフン)
.(ビリオド)
・(中点)
上記以外の文字を使用した名称は、法務局で登記を受け付けてもらえないので注意しましょう。
まとめ
法人の名称は、名称を決めるときのコツを意識しながら、法律的な制限をクリアするようにしてください。
ネーミングのセンスはある程度、頭をひねる必用がるかもしれませんが、今はネット検索をうまく使えば、それほど悩むことはないかもしれません。