一般社団法人において、理事や監事を役員と呼びます。株式会社の役員と定義が違うので混同しないようにしましょう。

一般社団法人の役員の要件

一般社団法人の役員は誰でもなれるというわけではありません。法律上、自然人(個人)でなければならないと規定されています。従って、法人や団体などは役員になることができませんので注意が必要です。

また、成年被後見人(精神障がいなどで、常に判断能力を欠く者で、家庭裁判所の後見開始の審判を受けた者を言います)も役員となることはできません。

会社法や、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律等に違反して刑の執行を受けている者や、刑の執行が終わって2年を経過していない者も役員となることができません。

一般社団法人の役員 理事と監事

役員である理事と監事とはいったいどんな役割をはたすのか下記でご説明いたします。

一般社団法人の役員 理事

一般社団法人の理事の仕事は、対外的には法人を代表して種々の取引を行うので、株式会社における代表取締役に近い存在です。

対内的には、法人の業務を執行します。この業務執行は社員総会の決議に基づいて行います。社員総会にかける議案の審議も理事が行います。

理事が複数いる場合、審議の結果は過半数の賛成により決定します

一般社団法人の役員 監事

一般社団法人の監事は、理事の活動を監視するのが仕事です。具体的には法人の業務や会計について監査します。

一般社団法人 役員の選任と解任

一般社団法人の役員等の選任や解任は、社員総会の決議により決定します。役員等は社員総会の決議で解任が決まった時は、本人の意思と関係なく解任されます。

会計監査人については、社員総会の決議のほか、監事が解任の決定をすること可能です。

一般社団法人 役員の任期

一般社団法人の理事の任期は通常2年です。定款や社員総会でこの任期を短くすることはできます。ただし、任期を2年より長くすることはできません。

監事の任期は通常4年ですが、理事と同じ2年にすることもできます。

会計監査人の任期は通常1年です。理事や監事と違い、任期満了時に開催される社員総会で自動的に再任されます。