一般社団法人・一般財団法人の中で、公益性があると認められた法人は、「公益社団法人・公益財団法人」として公益法人となる資格(公益法格と言います。)を取ることが可能です。

このページではどうすれば一般社団法人から公益法人になれるかをご説明します。

一般社団法人から公益法人への道のり

一般社団法人・一般財団法人は、その事業内容についての制限はありませんが、「公益事業」を行う場合は「公益法人法」という法律の定めにより、行政官庁の認定を受けて公益社団法人・公益財団法人となることが可能です。

一般社団法人から公益法人になるメリット

一般社団法人が公益認定を受け、公益法人になるメリットは

  • 社会的な信用や評価が一般社団法人・一般財団法人よりも向上する
  • 公益目的事業の収入について法人税が非課税となる
  • 寄付金控除などの税制上の優遇を受けられる

などがあげられます。

公益認定の手続きは複雑で、簡単に認められるものではありません。様々な機関の意見を受け、最終的に内閣総理大臣または都道府県知事の認定を受ける必要があります。

公益法人を目指す場合、一般社団法人の設立から始め、公益認定を受けることになります。

 

公益事業とは何か

一般社団法人から公益法人になるには公益事業を目的とする事業を行う必要があることはご説明しました。では、公益目的として認められる事業とは何でしょうか?

公益目的として認められる事業は下記の23事業と定められています。

事 業 内 容
1学術、科学技術の振興を目的とする事業
2文化、芸術の振興を目的とする事業
3障がい者、生活困窮者または事故、災害、犯罪の被害者の支援を目的とする事業
4高齢者の福祉の増進を目的とする事業
5勤労意欲のある者に対する就労の支援を目的とする事業
6公衆衛生の向上を目的とする事業
7児童、青少年の健全な育成を目的とする事業
8勤労者の福祉の向上を目的とする事業
9教育、スポーツなどを通じて国民の心身の健全な発達に寄与し、または豊かな人間性を涵養する(養う)ことを目的とする事業
10犯罪の防止、治安の維持を目的とする事業
11事故、災害の防止を目的とする事業
12人種、性別その他の事由による不当な差別または偏見の防止および根絶を目的とする事業
13思想、良心の自由、信教の自由、表現の自由の尊重または擁護を目的とする事業
14男女共同参画社会の形成その他のより良い社会の形成の推進を目的とする事業
15国際相互理解の促進及び開発途上にある海外の地域に対する経済協力を目的とする事業
16地球環境の保全や自然環境の保護及び整備を目的とする事業
17国土の利用、整備または保全を目的とする事業
18国政の健全な運営の発展を目的とする事業
19地域社会の健全な発展を目的とする事業
20公正かつ自由な経済活動の機会の確保・促進、その活性化による国民生活の安定向上を目的とする事業
21国民生活に不可欠な物質、エネルギー等の安定供給の確保を目的とする事業
22一般消費者の利益の擁護または増進を目的とする事業
23前各号に掲げるもののほか、公益に関する事業として政令で定めるもの

 

上記23のうち、いづれかの事業を行い公益事業を目的とし法人活動をしているだけで公益認定が認めらるわけではありません。

  • 公益目的事業の比率が法人活動の100分の50以上と見込まれること
  • 反社会的な事業を行わないこと
  • 欠格事由に該当していないこと

などの要件を満たさないと一般社団から公益法人の認定を受けられません。

 

ご自身で設立手続きをする場合は、どうすれば公益認定を受けられるか、なかなか判断が付きにくいものです。公益法人を前提とした一般社団法人を設立したい方は名古屋市は名駅前「行政書士事務所シフトアップ」へお気軽ご相談ください。