結論から言うと、一般社団法人でも融資を受けられます。

「良かった!」と思った方。融資の申請をする前に知っておくべきことがあります。ご理解頂きやすいように、以下でわかりやすくご説明いたしますので、ぜひ参考にしてください。

 そもそも融資とはなにか?

融資とは、個人や法人が、銀行などの金融機関から必用な資金を調達=借り入れすることです。借り入れなので、補助金や助成金と違い返す必用がありますのでご注意ください。

 

法人の経営を始めると、事務所を借りたり、従業員を雇用したり、社有車を購入したりと様々なお金が必要になります。

例えば

社員=経営者だけでは仕事が回っていかないから従業員を採用する。採用したら事務仕事だけでなく、外周りもやってもらいたいから社有車を購入したい。しかし、手持ち資金だけでは車両を購入したり、従業員の給料を支払うのが困難だ・・

そんな場合に、頼りになるのが「融資」ということになります。

 

先にも述べましたが、融資は「資金の貸し出し」です。借りたお金を返していくと同時に、利子を支払わなければなりません。融資を受け入れる金融機関は、この利子を得ることを目的に資金を貸し出すわけです。

2種類の融資を理解しよう

新たに事業を行う方や、事業を開始して間もない方が利用できる融資には、主に

  1. 日本政策金融公庫が行う「新創業融資」
  2. 市町村などの自治体や、銀行、保証協会が行う「制度融資」

の2種類が存在します。

これらは返済時の金利が非常に低いことが共通していますが、異なる部分もあります。
以下でその違いについてみていきましょう。

新創業融資

日本政策金融公庫が行う、新創業融資は、新たに事業を始める方や、創業から2期を終えていない方が、事業の開始時または事業開始後に必要となる事業資金(運転資金と設備資金)を無担保・無保証人で借りられる融資です。

申し込みから実際に融資を受けるまでの期間はおおよそ1ヶ月ほどです。

 

新創業融資の金利

金利に関しては、自治体が行う制度融資よりも若干高くなり、おおよそ2.40%~4.00%となります。

 

新創業融資の返済期間

返済期間は、運転資金が基本的に5年以内。設備資金が基本的に15年以内となります。

 

新創業融資の限度額

融資の限度額は3,000万円で、そのうち運転資金は1,500万円までとなります。

あまりインターネットの融資サイトなどでは書かれていませんが、満額の3,000万円の借り入れができることはまず不可能と思ってください。

 

自己資金との関係

創業にあたって受けられる融資とはいえ、自己資金がまったくない場合は、融資を受けるのが厳しいということになります。

なぜなら、創業融資を受けるには融資希望金額の10分の1以上の自己資金があることが条件となっているからです。

事業を開始するのに自己資金を計画的に貯めることのできる人でなければ、貸したお金を返してもらえる可能性が低いため、お金は貸してあげないよということです。

 

制度融資

市町村などの自治体、銀行などの金融機関、信用保証協会が協力して中小企業の資金調達を助ける制度です。

自治体が受付窓口となり、金融機関経由で信用保証協会に借り入れの申込みをします。3つの機関が融資の審査を行うため申込から融資を受けるまでの期間は2ヶ月ほどかかります。

制度融資は基本的には無担保ですが、法人の代表者が連帯保証人となります。

 

制度融資の金利

制度融資の金利は、返済期間により変わります。地域差はありますが基本的には1.50%~2.3%ほどです。

 

制度融資の返済期間

制度融資の返済期間は、運転資金が基本的に7年以内。設備資金が基本的に10年以内となります。

 

自己資金額との関係

融資額は自己資金の2倍までとなります。

例えば、自己資金が1,000万円であれば2,000万円までの融資が受けられます。

お金を借す側としては、日本政策金融公庫と同じで計画的にお金を貯められる人でなければ貸してあげませんよということです。

 

一般社団法人がお金を借りるなら日本政策金融公庫!

一般社団法人を立ち上げたときに融資を受けられるのは「日本政策金融公庫」です。さらに、非営利型一般社団法人よりも、収益事業をメインに行う普通型一般社団法人の方が融資のハードルが格段に低くなります。

自治体や保証協会の制度融資は、一般社団法人には厳しいようで融資を受けることは不可能と考えてください。

事業計画書のデキが融資を受けられるかを決める

日本政策金融公庫も、お金を貸すからには、当然、返して欲しいと思っています。お金を確実に返してもらえるかどうかは事業計画書で判断しますので、事業を開始しても貸したお金がまったく返ってきそうにない事業計画書を見たらお金を貸す気にはならないですよね。

融資を受けようと思っているなら、この法人であればお金を貸しても返って来るだろうと思わせられる事業計画書の作成が必要となります。

 

まとめ

一般社団法人の融資は、日本政策金融公庫の新創業融資を利用するのが良いでしょう。ただし、全ての事業者が融資を受けられるわけではありません。

公庫の担当者を納得させられるような、しっかりとした事業計画書を作成することがカギとなります。

もし、事業計画書の作成に自信がないから助けて欲しいという方は、提携税理士が事業計画書を作成しますので、名駅の行政書士事務所シフトアップにお気軽にご相談ください。